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10月初旬より発熱咳の子供が増えてきました。RSウィルスはすべての年齢の人に急性呼吸器疾患、所謂風邪症状をおこす原因ウィルスです。流行期間は10月〜4月で、インフルエンザと異なり毎年必ず11月〜3月に流行があります。ピークは12月〜1月でインフルエンザの流行時期と重なります。今年は通常より1ヶ月早く流行が来ています。
RSウィルス(RSV)は新生児、乳幼児の急性細気管支炎、肺炎を起こし重症になる事もあります。殆どの子供は2歳までにRSV感染を経験し、3歳までにすべての子供が1度は感染し、人生を通じて何回か再感染を起こしています。
乳幼児では急な発熱、急にひどくなる痰がらみの咳が症状です。発熱は朝は微熱でも日中、夜間は40度の高熱が出ています。平均発熱は5日ぐらいですが、痰がらみのひどいの咳が7日〜10日出ています。しかし、RS感染症は個人により症状が違い0歳児でも発熱はなく咳、鼻汁だけで軽快する場合もあります。乳幼児では高熱持続、咳き込んで眠れない症状や、水分摂取低下、哺乳力低下の場合は入院加療が必要になります。RSVは母親からの移行抗体では感染を防御できないために、新生児でも感染します。生後数週間の新生児のRSV感染症は発熱もなく、咳も軽度で呼吸器症状は僅かしかないといわれていますが、
細気管支炎、肺炎が急に悪化して呼吸困難をおこすこともあり、乳幼児突然死の一因とも言われていて入院加療などの管理注意が必要です。最近当院でも生後27日目でRSVと診断した例がありました。鼻水で来院しましたが、膿性鼻汁からRSVを疑い検査で陽性になりました。
RSVウィルスはヒトが唯一の感染源です。飛沫、接触感染で感染が成立します。
RSVはヒトの手で30分は生存していると言われ、日常の手洗いは大切です。
ウィルスの排出期間は3日〜8日といわれていますが、幼弱乳幼児では3〜4週間排泄が続く事もあるようです。潜伏期は2日〜8日で4日〜6日が一般的のようです。
RSV感染症は症状が多彩で所謂風邪症候群としてかなりの子供から大人に流行してきた疾患です。ここ数年迅速診断キットが発売されるようになり、診断される症例が増えてきましたが、検査費用は外来診療では健康保険で請求できないので、高熱咳の乳幼児に検査は限られます。診断キットの信頼性は高いものの100%ではなく80〜90%だそうです。喘息体質といわれる原因は乳幼児期のRSV感染とも言われていますが、またRSV感染が直接の原因ではなく本来持っている素因であるとの説もあります。
RSVの感染力は強いものの、RSVは学校、保育園、幼稚園の登園通園制限はないので、
かなりの流行はあるようですが実態がつかめない状況です。
(H20.11.17)
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